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父の行先

7/22(月)

父の主治医に呼び出された。
「腎臓の数値、炎症の値、どんどんよくなってきていつ退院してもらっても結構ですよ。」
そう、そうなんよなぁ・・・・ここは急性期病院。
しょっちゅう救急車で重症患者が運ばれてくるし、重い病状の方に早くベッドを空けないといけない。

今回の2回目の入院で、もう独居は100%無理だと誰もがわかっていた。
父、本人もわかっていたと思う。
ケアマネージャーさん、病院の地域連携、ドクター、看護師さん、そしてあたし。
父の病室であたしを見つけると、「どうするの?今後・・・・」ってみんな心配してくれて動いてくれた。
当初、状態がよくなったらここを退院して、もっと小さな病院に転院させてもらえるように、地域連携の方と話していた。
それが、先週の土曜日にせん妄状態で暴れたもんやから、また違う病院に転院っていうのも不安やし、可哀想にも思う。
で、あたしが出した決断はやはり老人ホームを探すという方向。しかも早急に。
とにかく時間がないのだ・・・・

すぐケアマネージャーさんと連絡を取り、その意向を伝えた。
ケアマネージャーさんから、「シニア住宅情報」をもらい、父の尿バルーン状態でも受け入れてくれて、なおかつ、24時間の尿管理をしてくれる施設を探すことにした。

今年の2月に母が認知症で入所した時、あたしはかなりの時間を老人ホームの情報収集に費やした。
運よく、母のグループホームは、母を我が家へ引き取ってから1週間で見つかったけど、今度は尿バルーン留置といった医療の部分の管理が最優先。
病院と老人ホームが併設されているところも近隣にはあるけれど、病院というカラーが強く、父がはたしてリラックスできるのか。
認知症もなく、母と同居していた時から自由気ままに過ごしてきた父。
退院後の生活があまりにも制約がありすぎるのもしんどいやろう。

そこで、サ高住を考えた。
問い合わせると、サ高住は常駐の看護師さんがおられず、3時間おきの尿排出や夜の尿バッグへの接続管理など、
訪問看護師さんを依頼するとすべて自費になりかなり高額になってくる。
と、すると、介護付き有料老人ホーム。これしかない。

母の時に、あちこち見学に行ったが、父の時はここがいいかなぁ・・・・なんて漠然と思っていたホームがあった。
とにかく時間がない!!  もういつでも退院してもいい状態。 
あたしの頭の片隅にピックアップしてあったホームへ早速あす、見学の予約を取った。

senior01_z_12.png 理恵 2019.7.22

どーか、1室でも空いてますように・・・・
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回復

7/21(日)

睡眠剤のおかげでぐっすり寝た父が目覚めたのが9時前。
ちょうど夫テツが病院に戻ってきてくれて、あたしは交替で朝ごはんを食べに行った。
15時間も父の病室に軟禁状態。あーー、、外の空気を吸いに行こう。
昨晩の寝不足で頭がぼぉーーっとする。

病室に戻ると、父はベッドの上でおいおい泣いていた。
「もう帰ろう・・・・もう帰ろう・・・・」 と繰り返し言いながら突っ伏して泣いていた。
はぁ・・・・もううんざり。聞きたくない。

頭をあげて窓の外を見つめる父。 すると突然、
「おい! 観音様が見えるぞ!!」 と。
へっ? 観音様???? 父の目線の先を見ると、

Img_1681.jpg

「あれ、仏壇屋!!」  (笑)

夫テツがクスクス笑う。 もーー、笑うような状態ちゃうけど、これには笑えた!
こっちもくたくたやからか、父の混乱がなんかもう笑えてきて・・・。

「観音様やぁ・・・・ 一緒に行こう・・・・観音様や・・・・」  と、母の名前を呼びながらおいおい泣く。
そのたびに あたしに 「仏壇屋!!」って突っ込まれながら。

そして、この日の夕方。嘘みたいに父は戻ってきた。まず顔つきが変わった。 憑き物が取れたみたいに元の父の顔になった。
せん妄って治るって言うけど、ほんまなんや・・・・びっくり。
「俺は、長い夢、見とったんか??」と。 ところどころの記憶はあるみたいで、自分が暴れたくった事は覚えていた。

血圧を測りに来た看護師さんに
「きのうは、、、すまんかったな・・・恥ずかしいことしてしもた・・・。 怪我なかったか?」 と聞いている父を見て、心の底からほっとした。 いったい何やったん? ホラーかよ。
人間の脳って不思議やね。

senior01_z_12.png 理恵  2019.7.21

看護師さんには謝っているくせに、あたしと夫テツのことは許さん!と。
「親に向かってあんな口聞きやがって!!」 と憎まれ口をたたいたが、夕方6時くらいにようやく 
「すまんかった。もう大丈夫やから帰れ。」と言った。 長い長い悪夢の2日間だった。
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せん妄

-つづき

腰に拘束具をはめられた父は、それから無言で、無心に、拘束具を外そうと、
金具をグルグル回してみたり、力ずくで引っ張ってみたり、
何か道具はないだろうかと部屋中きょろきょろ見回し、首をひねり、ベッドの柵を引っこ抜こうとガチャガチャとしてみたり。
ずーーーっと、ずーーーっと、そればかりをやっていて・・・。
遠くから見ていたあたしの目には、檻の中に入れられて精神状態が悪い猿のように見えた。
突然父が 「たばこ買ってこいっ!!」 と怒鳴った。
たばこを吸いたいという意味ではない。 拘束具を焼き切ろうというのだ。
夫テツが 「お父さん、ここ病院ですよ。たばこなんて無理ですよ。」 と冷静に返す。
あたしはもう言葉をかける気さえなかった。
拘束具との格闘を約2時間繰り広げ、父はとうとう骨盤を抜いてするすると脱いでしまった。

「看護師さん! 拘束解いちゃいました・・・・。」
看護師さんは、「拘束されることでよけいに興奮状態になるのなら、しないでおきましょう。その代わり、娘さん、見張っててくださいね。」と。

部屋をうろうろしだした父は、急にイライラした様子で、
「おい! あの書類はどこや! 」
「へっ? 書類? 何の???」
「俺のやってる仕事の書類や!!」
「えっ・・・。 お父さん、入院してるんやで。仕事ってなに?」
「俺は今この大事な仕事やっとんじゃ! で、今の理事長は誰やねん!! 」

ぎょぉーーーーーーーー なんなん? 妄想? 幻覚?

そこへ看護師さんがガラガラとワゴンを押しながらやってきて、
「ちょっと血圧、酸素計らせてくださいね~。」 と。
すると父は、看護師さんのワゴンの上のパソコンを見ながら、
「お前、なかなかうまい事レイアウトしとんな。 あー、お前なー、俺の古いパソコンやるから、それくらい出来るんやったら、
ちょちょっとやっといてくれんか?」 と言った。

ひぃーーーーーーー 誰? あんた誰?

「えっ。 僕、看護師ですよー。 わかりますか? ここどこですか?」
そう聞かれて、 「わーーとる!わーとるがな! ここは、なんたら国立?県立?病院やろ?」 って答える。

・・・・・・・・・・・・・怖っ。 
「せん妄ですね。」 
せん妄とは、高齢者に多く発症する一種の意識精神障害。症状が認知症と似ていますが、せん妄は突然発症し、数時間から数週間にわたり症状が継続します。症状が時間とともに変化するのもせん妄の特徴です。
明確な原因は解明されていませんが、高齢者特有の「虚弱な状態」に、何らかの身体的、心理的な引き金因子が加わることで起こると考えられています。

知識はあったけど実際に見たのは初めて。 恐怖だ。
まるで二重人格。 父は病室の中で、ずっと何らかの仕事をしている自分でいて、書類がどうの、、、事業がどうの、、、
明日、京都へ行くからカッターシャツがどうのと言い続けた。
違う人格が父に乗り移っているようだった。 精神崩壊・・・恐ろしい。

延々こんな調子でいるもんだから、
最初、「眠り薬を使ってください。」というあたしの希望にたいして
「いや、そうやって薬でドロドロになってく高齢者の方を何人も見てきているので僕は使いたくないです。」と言ってくれた看護師さんも 「使いましょう。」 と観念してくれた。

眠り薬を入れられた父は、トロトロと、ようやく眠った。 朝までぐっすりと。
夫テツにはいったん自宅に帰ってもらい、あたしが病室に泊まることにした。 もう深夜だった。

senior01_z_12.png 理恵 2019.7.20


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身体拘束

-つづき

「大きな声をだしてしまってすいません・・・・。 冷静になれなくて・・・」というあたしに看護師さんはみんな優しい。
「私やったら、もっと怒ってるで。きっと。自分の親やから冷静ではおれんしね~。」 と同情してくれる。
夫テツは、4時間も粘る父に汗だく・・・・。 
抱えて車いすに乗せても、ずりずりと暴れて地面に座り込む。
まるでベビーカーを嫌がって、のけぞってずり落ちる乳児のように・・・・。
「何やってんねん!もう、終わりや!もう、仕舞いにせー!!」
夫テツが父に怒鳴るのを初めて聞いた。
そこへストレッチャーがきた。 父を7人で担いでベッドへ乗せ、暴れまくる父の手足、体を力ずくで押さえつけ4階まで上がる。
尿カテーテルのバッグが破けて、ベッドの上に尿がこぼれる。
その修羅場の中、あたしは父の身体拘束の書類にサインする。

父は広い個室に運ばれて、腰のあたりに白い拘束具をはめられる。
あたしは、看護師さんが数人がかりでそれをするのを、遠い場所から見ていた。
涙が止まらなかった。 
看護師さんの一人があたしの背中をさすって、 「大丈夫、、、大丈夫・・・。」と言ってくれた。

もう、死んでくれ。死ねよ。 もう疲れた。 

今晩、あたしは父の病室に泊まらないといけなくなった。

senior01_z_12.png 理恵 2019.7.20


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病院からの呼び出し

7/20(土)

土曜日は仕事で、今週末は懇親会だった。
なのに、あたしの携帯が鳴る・・・・。 父の病院から。 えっ・・・なんやろ・・・
「あの、、泌尿器科看護師なんですけど、、、お父さんが、もう帰る!!とおっしゃって・・・・。娘さん、病院の方に来られますか??」 と。
( ゚Д゚)ハァ? 帰るてー・・・ なんなん? どゆこと? 
父にイラッとする気持ちを抑えながら、
「あの、、、今、職場でして、、、夕方に行く予定してるので。」 と言って電話を切る。
すると、5分待たずしてまた携帯が鳴る・・・
「あの、、、お父さんがもう帰るとおっしゃって、、、、エレベーターの前で動かないんです!!」
えーーーーーーー!! なにやっとるん?? 
「わかりました。 すぐ行きます。」 と言っても、今、懇親会の最中で・・・・でも、仕方なく、店長、スタッフに事情を話して、
本当に申し訳ないがお開きにしてもらった・・・・。
また、携帯が・・・・ 「早く来てもらえますか!!!」 

病院の正面玄関。 バス乗り場のベンチにパジャマを着て、リハビリパンツの大きな袋を抱え座っている老人の姿が見えた。 横には看護師さん。
嘘・・・・あれ、父?
あたしと夫テツの乗ってきた車を見つけると、あっ、、と気づいた顔をしたのを確認したら、あたしは頭にカァーーーーと血が上っていくのがわかった。
父のもとへ駆け寄り、
「迎えに来たんとちゃうからなっ!! 何してるん?? はよ、病室戻りっ!!」
自分の声が少し震えているのがわかった。

「いーや・・・・もう、帰る・・・・もう、ええねん・・・もうええから・・・・」

土曜日で人出が足りない看護師さんが入れ替わり立ち代わり父を説得しにきてくれる。
3人、4人、、、夫テツ、あたし、そして途中から守衛さんも、大勢で何度も何度も父を説得するが、全然、動こうとしない。
1時間すぎ・・・・2時間すぎ・・・・3時間・・・・
キツイ口調で言ってみたり、優しくなだめてみたり。 それでもてこでも動こうとしない父。 頑なに。信じられない。
4時間が過ぎようとしていた。もう、、、もう、、、、限界。 しんどい。疲れた。怒りが爆発する!!
「もう、ええ加減にしーや!!あんた、どれだけ迷惑かけてるんかわかってるんか!」 
屋外で、知らない人がいる中で、こんな大声を出したことがないよ。 誰だってそうでしょ。
情けなく・・・・本当に情けなく、、、、。
「親に向かってなんちゅうー口、きくんじゃーー!!」 と父がギロッとこっちをにらむのを見て、あたしは、
これが親かと・・・・。これがあたしの父かと・・・・失望と絶望と怒りと憎しみといろんなドロドロした気持ちがどっと押し寄せた。

senior01_z_12.png 理恵 2019.7.20

長くなるのでつづく
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理恵さん

Author:理恵さん
理恵さん(53歳♀)                              夫テツ(同い年♂)                                 ショウゴ (23歳♂)
うーた(大3♂)

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